【導入文】
「DNSエラーって出たけど、どうすればいいの?」「8.8.8.8って何の数字?」そんな疑問を持ったことはありませんか?
DNSは、インターネットの世界で“名前”と“住所”をつなぐ、大切な翻訳係です。
この記事では、ネット初心者の方でも安心して読めるように、DNSの基本から仕組み、確認・設定方法、エラーの対処法まで、図解と例え話を交えてやさしく解説します。
【H2-1:DNSとは?名前とIPアドレスを結ぶインターネットの翻訳係】
DNS(Domain Name System)とは、「ドメイン名」と「IPアドレス」を結びつける仕組みです。
私たちは「www.google.com」のようなドメイン名を使ってWebサイトにアクセスしますが、コンピューターは「142.250.196.100」のようなIPアドレスで通信します。
このとき、ドメイン名をIPアドレスに変換するのがDNSの役割です。
IPアドレスは、通信相手を特定するための“インターネット上の住所”です。
【例え話】
DNSは、電話帳のようなものです。名前(ドメイン名)を入力すると、その人の電話番号(IPアドレス)を教えてくれます。
または、郵便番号検索のように、住所から配達先を調べてくれる役割ともいえます。
【H2-2:DNSのしくみを図でやさしく解説|名前解決の流れ】
Webサイトを開くとき、裏では「名前解決」というプロセスが行われています。
これは、ドメイン名から正しいIPアドレスを探し出す仕組みのことです。
名前解決の流れ:
- DNSキャッシュの確認:まずパソコンやスマホは、過去に調べたDNS情報を一時保存している「DNSキャッシュ」を確認します。
- DNSキャッシュサーバーへ問い合わせ:キャッシュに情報がなければ、契約中のインターネット回線に設定された「DNSキャッシュサーバー(リゾルバ)」に問い合わせます。
- 上位のDNSへ転送:それでも分からなければ、「ルートDNS」→「TLD DNS(.comなど)」→「権威DNS」と順に問い合わせていきます。
- 正しいIPアドレスを取得:最終的に得られたIPアドレスをブラウザに返し、目的のWebサイトへ接続します。
📘 図1:DNS名前解決の流れ
ユーザー → DNSキャッシュ → ローカルDNS → ルートDNS → TLD DNS → 権威DNS → Webサイト

【H2-3:DNSサーバーとは?8.8.8.8はGoogleのDNS】
DNSサーバーは、名前解決を実行するためのコンピューターです。
通常、自宅のネット回線では、プロバイダが用意したDNSサーバーが自動で使われます。
ただし、自分でDNSを指定することも可能です。たとえば「8.8.8.8」はGoogleが提供しているGoogle Public DNSです。
他にも「1.1.1.1(Cloudflare)」「9.9.9.9(Quad9)」などがあります。
これらのパブリックDNSは、速度が速かったりセキュリティが高かったりするため、目的に応じて使い分けることができます。
【H2-4:DNSの確認・設定方法|Windows・スマホで簡単操作】
DNSの設定は、端末やルーターの設定から簡単に変更できます。ここではWindowsとスマートフォンでの手順を紹介します。
【Windowsの設定方法】
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「アダプターのオプションを変更」
- 対象ネットワークを右クリック→「プロパティ」
- 「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)」を選択
- 「次のDNSサーバーのアドレスを使う」を選び、例:8.8.8.8を入力
【スマホの設定方法】
- iPhone:「設定」→「Wi-Fi」→接続中のネットワーク→「DNSを構成」
- Android:機種により異なるが「Wi-Fi」→「詳細設定」→「DNS1 / DNS2」
※Wi-Fi接続時にのみDNSが反映され、モバイル通信では利用できないことがあります。
📝 チェックポイント
- DNS変更前に、現在の設定をメモしておく
- 信頼できるDNSサーバーを使用する
- 設定後は必ずネット接続を確認する
【H2-5:よくあるDNSエラーと原因・対処法】
DNSが正しく動かないと、Webサイトが表示されないなどのトラブルが起きます。以下は代表的なエラーです。
【よくあるエラーメッセージ】
- 「DNSが応答しません」
- 「名前が解決できませんでした」
- 「インターネットに接続できません」
【主な原因】
- DNSサーバーの一時的なダウン
- ネットワーク設定のミス
- セキュリティソフトやファイアウォールの干渉
- 端末やルーターの一時的不具合
【初心者でもできる対処法】
- ルーターやスマホ・PCを再起動
- DNSを8.8.8.8などに変更
- DNSキャッシュを削除(Windows:
ipconfig /flushdns
、Mac:sudo dscacheutil -flushcache
) - 他の端末で接続確認
- セキュリティソフトの設定を一時的に見直す
【H2-6:まとめ|DNSのしくみを知ってネットトラブルに強くなろう】
DNSは、毎日のインターネット利用に欠かせない“名脇役”です。
そのしくみを少し知るだけでも、トラブル時に冷静に対応できるようになります。
さらに詳しく知りたい方は「DNSキャッシュ」「ルートサーバー」「ドメイン階層構造」などを調べてみるのもおすすめです。
【参考リンク】
- Google Public DNS 公式サイト:https://dns.google/
- Cloudflare DNS:https://www.cloudflare.com/learning/dns/
- Quad9:https://www.quad9.net/